ワーカーズコープ・センター事業団
事例 case

事例

経営が、自分ごとに。

2025.03.05
亘理事業所 宮城県亘理町
所長 大久保千絵美
経営が、自分ごとに。

亘理事業所は東日本大震災後に被災地に緊急雇用創出事業で立ち上げた、障がい者の就労継続支援を行う多機能型福祉施設です。

協同労働なんて何も知らないまま入団した当初の私は、ただ就労支援員として給料をもらえればいいや、という感覚で働いていたのですが、当時の所長から突然、「今後移動販売が必ず必要になるから担当してほしい」と言われました。
楽なデスクワークと考えていた私には野菜の販売をするなんて受け入れられず、渋々取り組んでいました。

そんな中、国の事業も打ち切りとなり、事業所は資金難で継続できるかどうかわからない状況に差し掛かります。
その噂を聞いた利用者さんのお母さんから「うちの子のためになんとか続けてもらえないか?」と涙ながらに相談を受け、その時に自分は何のためにこの仕事を始めたのか、障がいのある人のために働きたいという初心を思い出し、ようやくスイッチが入ったのです。

経営難から逆転させてやる!!利用者さんの居場所を守る!と決心したら、ものの見方が変わりました。
自分ひとりの好き・嫌いではなく、どのような働き方をすればよいか常に経営目線で考え、仲間と一緒に話し合い、行動をするようになると徐々に成果がついてくるようになり、ついには経営が右肩上がりに。
事業所の皆にも協同労働が根付き、地域のため、利用者さんのために事業所がひとつになることができました。

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