身体・知的・精神の障害のある人を対象に、障害者総合支援法に基づく就労・自立支援や介護、相談事業などを行っています。地域社会に根付き、当事者主体のケアや仕事づくりを実践しています。
日中一時支援、訪問看護、居宅介護、同行援護、生活介護、就労移行支援、就労継続支援(A・B)、自立訓練、就労定着支援、障害者就労支援センター(自治体委託)、授産施設、共同生活支援(グループホーム)、地域活動支援センター、相談支援事業、サン・アビリティーズ(指定管理者)など
地域には、産業の衰退や人口減少、働き手・担い手不足といった課題がある一方で、自分らしく働きたい、居場所がほしい、地域で暮らし続けたいと感じている人々がいます。 私たちは、障害のある当事者から「自分らしく働ける場がほしい」「資格を取って働きたい」、保護者から「学校卒業後の居場所や働く場がない」「親が亡くなった後の暮らしが心配」といった切実な声を聞いてきました。そうした中から、当事者や保護者と共に、地域の団体・人々とネットワークを結び、就労や生活を支援する事業や職業訓練などを立ち上げてきました。 社会的困難の中にある人ほど、「協同労働」の働き方を必要としています。私たちが大切にしているのは、障害のある・なしにかかわらず、共に働く中で、学び、成長し合うことです。 当事者と共に、困難を解決するための仕事をおこし、誰もがその人らしく生きることのできる、豊かで持続可能な地域づくりを目指しています。
くじら雲(埼玉県北本市)は、同市内で放課後等デイサービスを運営する中で、「うちの子たちの卒業後の居場所をつくってほしい」という保護者の声を受け、誕生しました。 生活介護と就労継続支援B型の多機能型事業所であるため、仕事一色ではない、くつろいだ雰囲気があります。 事業所のスローガンは3つ。「社会とつながりたい」という気持ちを抱えている人を助けたいという「①内なる衝動」を大切にすること。「②働く(傍楽)」ことで、保護者に楽をさせ、障がい者家族の「老いる権利」を尊重すること。農家との連携やコミュニティスペース、市役所でのショップなど、利用者がどんどん外に出て行き、「②地域を元気に」することです。
障害のある仲間が、地域に溶け込み、暮らしを共につくる存在になっています。 埼玉西部地域福祉事業所(埼玉県所沢市)は、豆乳やおからを使った菓子などの製造・販売を行う「森のとうふ屋さんの手づくり菓子工房conomi(このみ)」(就労継続支援B型)などを運営。障害の有無関係なく、みんなで運営会議を行っています。 雑木林をイメージした、古い建具を再利用した店内には、コミュニティスペースやキッズスペースも。厨房はガラス張りで、お客さんと作り手が、お互いの姿を見ることができます。 地域の団体・人々とつながり、雑木林の整備や小麦の栽培にも挑戦。「食と農と福祉の地域循環」をテーマに、誰もが輝ける地域づくりへ向かっています。
当事者一人ひとりに必要なことを、制度の枠組みにとらわれず、地域に働きかけ、自分たちの手でつくり出しています。 多機能福祉施設こもれび(山形県酒田市)は、障がい者の就労移行支援、就労継続支援B型、就労定着支援のほか、生活困窮者、不登校やひきこもり状態にある本人やその家族、若者、障がい児を対象とした幅広い事業を行っています。 人手不足に苦しむ企業・団体や農家と連携・協力し、一人ひとりの特性に合わせた仕事の切り出しの提案や採用後の定着支援を行い、安心して実習や就労に向かえ、働き続けられる環境づくりに取り組んでいます。 定期開催の「就職発表会」、「企業交流会」では、当事者や受け入れ先企業が報告。地域で働く場を増やし、チームで支える仕組みをつくって、誰もが安心して住み続けられるまちへ、一歩一歩進んでいます。